STG(シューティングゲーム)
なんだかんだいって今までに大量に遊んでいるSTG。このジャンルは時代とともにお気に入りの変遷が激しい。上位は結構最近の物、下の方に過去の名作という形になろうか。お気に入りの数の割にクリアゲームが少ないのは私の下手の横好きのせいなのであまり気にしないで。
Metal Black(AC)(SS)
最近のゲームとかいいつついきなりこれ。しかし、これが私のトップシューティングである。ゲーセンから消えてから家庭用に移植されることを願ってはいたがやっとSSに移植されしばらくどっぷり漬かっていた。演出の妙が光るタイトーの名作中の名作。テーマとしては人が追いつめられたときにどういう行動を取るかが焦点となっているのだが、奥底では歴史と世界に対する深い思慮がここにある。ラスボスとの一戦で語られる人類の戦いの歴史にあなたは何を感じるであろうか。
STGはXEVIUSで物語を語ったといわれたが、このゲームではついにゲームが思想を語ったとさえ言われた。シュールな背景、心の深淵にまで響き渡るような音楽、強大なエネルギーの干渉、見え隠れする主題。
このゲームは万人にお勧めできるようなゲームではない。好きな人は何年経っても好きだろうし、このよさがわからない人は一生かけてもわからないだろう、そんなゲームなのだ。もし興味を持ってやってみようというのであれば、その深い世界に引きずり込まれることをまず覚悟してからやってみるといいだろう。それから先はあなた次第である。1998/5/28
Twincle Star スプライツ(AC)(SS)
うってかわって軽いゲーム。対戦型STGという新しスタンスを生み出したゲームである。キャラクターがキャラクターなので(いわゆるアニメ系)遊ぶ人を選んでしまいがちだが、見た目だけでこのゲームを敬遠するのはとてももったいない。STGが好きな人は知り合いを誘って対戦してみるといいだろう。一時間も経てばこのゲームの面白さが分かるはずだ。
正統派のシューティングからするとやっぱり亜流になってしまう。ゲームの進行も、ただひたすらに出てくる敵を倒すだけではなく、順番に敵を倒すなどすると自分に有利になる少々パズル的な要素が特徴だ。うまく倒せばその分お邪魔敵が相手を攻めることになる。もっとも対戦がたけなわになってくるとそんなことはおかまいなしになってしまう。
もっとも、新しい時代のSTGとして、正統派のSTGなどにこだわる必要は全くない。やはり、対戦STGと銘打ってあるからには対戦がいちばん面白いのだ。私のところでは対戦というとこのゲームであり、誰かしら来るとSSはこのゲームに占領される。私が格闘系が苦手だからこうなるのだがやはりわいわいやるのは楽しい。もうすでにゲーセンからは消えて久しいと思うが、もし続編が出たときにはぜひアーケードでも対戦台を作って欲しいと思う。1998/5/28
Battle Garegga(AC)(SS)
なんて見にくいゲーム画面なんだ、というのがこのゲームの第一印象。おかげで最初の二、三ヶ月は全くプレイしなかった記憶がある。特に最初はあまりにシステム面が後述する某ゲームに似ていたので、すげーパ○リだと思っていた。
しかし、この渋いメカデザインに連れられてだんだんやるようになってきて、下手は下手なりに二面ボスのばらまき弾をよけれるようになると急速にはまってしまったのである。
このゲームの特徴は徹底した点数至上主義にある。弾を打てば打つだけ難易度が上がり、アイテムを取れば取るだけ難易度があがる。そんな難易度を下げる唯一の方法は死ぬこと。そしてこのゲームは最近珍しく点数でEveryExtendするゲームなのである。つまり、どれだけ点数を稼ぎ、どれだけ自機を増やし、どれだけ自爆して難易度を下げられるか、そして下げた難易度の環境でまた稼ぐというふうに稼げば稼ぐだけプレイが楽になるという逆転の発想がここにある。
このゲームは難しい。初心者なら二面のボスでつまづくはずだ。四面の中盤もなかなか熱いし、私などACでは五面の二回目のニボスまでしか到達したことがない。だが、それゆえに難所を抜けたときは非常にうれしいというシューティングの基本を守りつつ、未だかつてないほどの点数争いを演出したゲームがここにある。例えばSS版にはでもプレイデータが二つばかし入っているが、まさにすべてのステージを記憶しつくし、なおかつドット単位のよけを行い高得点をはじき出している。全国にはここまでやる人がいるのだということが分かり、同時にここまでのめり込ませる魅力がこのゲームに存在するということも認識させられる。もちろん、ただ難しいだけでなくグラフィックや音楽などもよいできだ。
このゲームは極めるにはいくつかの隠し要素を押さえておく必要がある。最初は反則臭いとは思っていたが、アーケードでは他の人のプレイが観察できるので問題無いだろう。SS版でもでもプレイがあるし、何よりこのゲームの攻略法をかいたホームページが丸ごとゲームCDの中に入っているというのもすごい。なかなかはまるまでが大変なゲームだがはまるととことんまでやりたくなる。これはそんなSTGである。1998/5/28
DARIUSシリーズ
DARIUS(AC)(PCE),
DARIUS II(AC)(SS), DARIUS TWIN(SFC)
, DARIUS外伝(AC)(SS),
G−DARIUS(AC)(PS)
巨大な魚型戦艦と、脈動感あふれるサウンドが特徴的なシリーズ。一般的には、I の横三画面、 II の横ニ画面をつなげた筐体が有名だろう。しかし、私が本格的にこのシリーズにはまったのは外伝から。 I と II は全然下手で、進んでも四面だったのだ。原因は明らか。当時のゲームは自機が動くスピードがのろく、敵の打ってくる弾ははやいという特徴があって、完全にパターンにしないと避けられないようなものが多かったのだ。
それでもTAITOのミュージックチームであるZUNTATAを一躍有名にした素晴らしい音楽や、三画面の中を圧倒的な迫力で泳ぎ回る巨大戦艦などに私はすっかり魅了されてしまっていた。
外伝は II の発売から結構な間を置いて発売された。発売前から多くの噂が流れていた。あのDARIUS の続編が出るらしいから始まり、DARIUS にボンバーがついたとか、今度は一画面になってしまったとか、その多くがDARIUS が DARIUS でなくなるような印象を与えるような噂ばかりだった。そのためその噂の多くが真実であったと知ったとき、あまりこのゲームをやる気は起きなくなってしまっていた。
だが、やはり DARIUS は DARIUS だったのである。画面が狭くなった分、画面効果や演出はよりハイレベルなものになっていた。巨大戦艦はその大きさによる迫力という面では大きく劣ってしまったかもしれないが、その独特かつ多彩な攻撃パターンで強烈な存在感をアピールしていた。音響効果も時代の流れに乗って大きな進化を遂げていたのである。しばらくして私はこのゲームにはまりにはまった。 DARIUS シリーズはクリアするまでのルートをいくつか選択でき、この外伝では選択するルートによってはかなり難易度が低くなるのもはまり込んだ一因だった。結局、アーケードでは三つのルートをクリアするまでやり込み、その後は大王イカを倒したりして長く遊んでいた。
そして、その後、後述する RayStorm を挟んで発売されたのがフルポリゴンのDARIUS 、 G-DARIUS である。外伝にあったキャプチャーシステムというサブファクターをメインにと昇華し、 MetalBlack にあったビーム干渉を取り入れることで戦術性と画面効果を狙った本作は、STG冬の時代と言われ続けたアーケード業界にとって、STG復活の期待の星であった。
一見したこのゲームの売りは、フルポリゴンによる多彩な世界観の表現やそれに伴う巨大戦艦登場時のでも、そしてさらに進化した音響効果といったところになるだろう。しかし、見た目で人を引き付けるわりにはシステムが複雑で、訳が分からなくて投げた人もいるのではないだろうか。「敵を捕まえる」という出発点からこれだけ多彩なアクションを行えることがこのゲームの奥の深さであり、真に楽しむべきところであるのだと思う。実際、システムをしっかり把握した上できっちり攻略を考えていくと難易度は激減する。それに、巨大戦艦の放つビームをシルバーホークのビームで打ち返すのはそれだけでも楽しい。
やはり、STGだけに基本は「避けて撃つ」だが、本作ではそれに数々の演出や効果を加えることによって最高のSTGに仕上がっていると思う。STGが下手な人は上手な人のプレイを見ているだけでも十分楽しめるはずだ。
このシリーズは一作目が発売されてからすでに十年以上が経過している。同じようなシリーズものは探せば他にもあるだろうがここまで時代の流れにのって進化してきたゲームは他にはないといいきれるだろう。一作目の DARIUS は初代ゲーメスト大賞に選ばれたがその十年後にあたる第十一回で G-DARIUSはベストVGM賞(音楽関係の賞)を獲得している。単なる音楽と侮ってはいけない。この賞は第二位が該当作なしであり、その下に大差をつけての一位なのだ。確かに対戦格闘ゲームは未だ強い人気があるし、当分の間この状況は続くと思う。しかし、STGを良く評価するプレイヤーがいる限り、このような良作が今後も発表されていくことを期待している。1998/5/28
RayForceシリーズ
RayForce(AC)
(SS), RayStorm(AC)(PS)
MetalBlack の発売以来、まだかまだかと待ち望んでいた私の前に発売されたのがこのRayForceである。まず写真で見た。うーむ相変わらず奇麗なグラフィックだ。さらに磨きがかかったな。そして動いているのを見る。自機の対地兵器によって次々とロックオンされていく敵、そして発射。おお!!、自機の発射したレーザーは実に奇麗に敵に吸い込まれていく。この画面を見た瞬間にこれは売れると確信した人は多いのではないだろうか。
事実、このゲームはSTGが衰退しきっていたこの時期にあって、久々のヒット作となった。このゲームの一番の魅力はもちろん美しく、点数稼ぎにも重要な要素となるロックオンレーザーであるが、流れるように進んでいくステージ展開と重厚なストーリーもその美しいグラフィックや演出効果と相乗し、大きな魅力となっている。STGをプレイするための原動力のおおきな一つにもっと先の展開が見てみたい!!というのがあるが、宇宙空間から始まって惑星の内部に攻め込んでゆくこの展開はやる気を十分に引き起こしてくれる。それと同時に多彩なボスの攻撃は協力であると同時にもっと先の面のボスを見たくもさせるのだ。
これらの特徴は続編である RayStorm ではさらに強調されて現れてくる。ポリゴンで表現された空間をさまざまなメカが飛び交うさまは見る者を感動させる。実際このゲームに関していえば普段あまりゲームをやらないような人もすごいといってくれる。このゲームが採用しているハーフトップビューという視点は空間をダイナミックに演出するためには非常に有効な視点であるにもかかわらずあまり採用されたことがない。採用されたとしても演出のクオリティをここまであげてきたのは Silpheed とこの作品くらいだろう。 RayStorm についていえばG−DARIUS と同様言葉で説明するよりも実際に見てもらうのが一番よいだろう。PSに移植されSSでは RayerSection II という題で移植されている。この作品を知らない人なら一回は見る価値のあるそんなゲームである。1998/5/28
GRADIUS,沙羅曼蛇,ぱろでぃうすシリーズ
GRADIUS(AC) (FC)(MSX)(X68)(SS),
沙羅曼蛇(AC)(FC)(MSX)(SS)
,
GRADIUS II ゴーファーの野望(AC)
(FC)(MSX)(SS), GRADIUS 2(MSX),
GRADIUS III 伝説から神話へ(AC)
(SFC), ぱろでぃうす(MSX),
ぱろでぃうすだ(AC)(SFC),
沙羅曼蛇 II(AC)(SS), 極上ぱろでぃうす(AC),
Solar Assult(AC),
GRADIUS 外伝(PS)
なんだか十把ひとからげな気がしないではないが、GRADIUSシリーズである。II の時代であれば間違いなく全シューティングのトップであっただろう。事実、 II は第二回のゲーメスト大賞に輝いている。MSX版は独自の進化を遂げ、こちらも高い人気を誇っていた。一時期のゲーマーであれば知らない人はいないだろう。若い世代も名前くらいは聞いたことがあるはずだ。R−TYPEシリーズ
このシリーズの没落は III の方向性による。 III はあまりに難易度が高かったのだく普通のプレイヤーではほとんど先を見ることができなかった。しかし上手な人はこのような難易度でも半永久的にプレイでき、収入が少なくなってしまうためゲーセンの方からも敬遠されてしまった。以降このシリーズがアーケードで爆発的な人気を博すことはなくなってしまった。最新の Solar Assult に至っては出荷状況すら最悪である。
私自身はこのシリーズのメカデザインが大変気に入っており、一時期は自分で戦艦をデザインしたり、短い小説まで書く始末である。 時代の流れといってしまえばそうなのかもしれないがやはり寂しい物がある。もはや宇宙は多くを語る物ではなくなってしまったのだろうか?
沙羅曼蛇 II もたいしてヒットすることなく終わり、 外伝はGRADIUSを知る人しか買わなかったのだろう。とある雑誌では外伝についてマンネリだと批判していたが、GRADIUSのイメージを壊さず新作を作ろうとすればそれは仕方のないことだと思う。
もし、このシリーズが復活するとしたら、それは思い切った改革を行った上で今のゲーマーに受け入れられて場合のみであろう。たとえばパロディウスがそのしっかりした作りによって単なるパロディに終わらなかったようにだ。
このシリーズは非常に多くの機種に移植されている。SSやPSにも移植されているので手に入れるのは容易だろう。シリーズの各作品とも初代のオプションシステムが全てのゲームといわれてしまうにはもったいないくらいの作品には仕上がっている。 II から 外伝 に関していえば、DARIUS シリーズとは対照的に極端なバージョンアップはない。そのかわり、安心して遊べる作品となっている。昔の GRADIUS を知っているのなら外伝に触れてみても懐かしい一時を過ごすことができるだろう。1998/5/28
DARIUS と GRADIUS で沸く横シュー市場に突如現れた作品。それがR−TYPE である。フォースシステムやシューティングゲームとしては初めての溜め撃ちの採用、無敵のビットなど斬新なシステムを提案する一方、画面に入りきれないほどの巨大戦艦だけのステージや、おどろおどろしい生命体のステージなど今までにない新企画で多くの者を魅了した作品である。
実際、この作品はアイレムという製作会社を一躍有名にした。その後のシリーズ作品は末長く愛されることになる。アイレムのSTG作品全般に言えることだが、中間色を基調とした渋いグラフィックとそのおどろおどろしくもしっかり創り込まれた世界設定は他社の作品と一線を画すところでもある。アーケード三作目のR-TYPE LEOでは音楽やゲーム展開こそテンポの軽い時代に沿った作品の作りになってはいるが、基本となる世界観は継承している。
珍しいところではSFCオリジナルとして発売された R-TYPE IIIがあげられる。アーケードで発売されたゲームが家庭用に移植しきれずにアレンジされて発売されるというのはよくある話であるが、その作品は全くのオリジナルとして発売された。さらに珍しいことに、家庭用のSTGであるにもかかわらずかなりの難易度を誇っている。何も知らないで買った人は1面をクリアすることでさえ苦労するような難易度だ。だからこそ、このゲームはアーケードで腕を鳴らした人にお勧めできる物にもなっている。
アイレムはしばらくの間ゲーム制作を取りやめていたようだが、最近になって復活したようだ。R−TYPEのPS版には同シリーズの最新作と思われるもののデモ画像が収録されていた。ちょっと見た限りではなかなかよい感じにしあがっているようだ。アイレムの復活を喜びつつ最新作に期待する今日このごろである。1998/5/28
GunFrontier(AC)(SS)
時代が時代だけにこの位置になってしまっているが、リアルタイムならば絶対第一位だったSTG。 MetalBlack ほど強烈なメッセージ性がないのが位置に響いている。しかし、このゲームに対する思い入れは一際大きい。なぜなら、おそらくこのゲームがなければ私がSTGにここまではまることはなかっただろうからだ。
当時の私は格好良く、激しい感じのものよりも静かで、深く考え込むようなゲームが好きだった。それ故にゲームといえばまず気になったのが基本となるゲームシステム。次に世界背景とストーリーだった。
折りしも TETRIS の大ヒットが一段落し、 FinalFight の出現で徐々に市場がSTGから格闘ACT、そして対戦格闘ACTに流れが移りつつあったころ、ゲームセンターの片隅にひっそりと、だが確かな存在感を持っておかれていたのがこのゲームだった。
最初に目を引いたのはその独特なシステムで、特に金塊を大量に集めてボンバーにするシステムやボンバーを誘導できるシステムが特徴的だ。そして世界観。西部劇をモチーフとした重厚な雰囲気と銃をモデルにした各メカニックデザイン。弾があちこちに飛ぶのはおかしいという理由であくまで自機の前方にしか飛ばないメインショット。2面のボスの前に滝から羽ばたく鳥たち。そしてボスの爆発。特にボスの爆発の演出は当時としても話題となり、ポリゴンを使わない表現下における爆発パターンは次作の MetalBlack で極まってしまった感がある。
しかし、見た目が硬派なら中身も硬派、このゲームの敵キャラは一切手加減してくれない。普通この時代のSTGともなると直に近づきすぎた敵キャラは弾を撃ってこないのが常識になていたが、このゲームの地上物は自機が真上に重なっていても平気で弾を撃ってくるのでうかつに敵に近づけないのだ。もっとも、STGとしては珍しく戦争の戦争たるところを見せてくれたのが私にこのゲームにはまらせた要因の一つになっている。
強烈な難易度を誇るこのゲームは家庭用を買ったにもかかわらず最低難易度でもまだクリアしていない。最後の一騎打ちがどうも勝てないのだ。もっとも今となってはゲームが古くなってしまっているのは否めず、あまり回数をやっていないのが原因でもあるのだが。
私はこのゲームがSSの発売予定にあがったとき、目を疑った。もはやこのゲームが移植されることはないだろうと半ばあきらめていただけに非常にうれしかった。と、同時に移植されるほどこのゲームを支持ずる人もまた多くいるのだろう。さすがに今となってはこのゲームをやってごらんとはいえないが私にとっては重要なターニングポイントに存在するゲームであり、いつまでも憶えておきたい記憶の一つである。1998/5/28
XEVIUSシリーズ
XEVIUS(AC)(FC)(PCE)(PS),
SuperXEVIUSガンプの謎(FC),
XEVIUSファードラウトサーガ(MSX2)(PCE),
SolValou(AC)
XEVIUS 3D G(AC)(PS)
スペースインベーダの次にブレイクしたゲームをあげよと言われれば多くの人がこのゲームをあげるであろう。ゲームが物語を語りはじめたといわれた。業界初のVGMのCDが発売された。ゲームデザイナー自身による小説の存在など、多くのエピソードを包括する本作品は、それまでのゲームにはとても描き切れなかった理金属的な敵の数々を以ってゲームセンターに現れた。
最初のころ。そう、校則でゲームセンターなどへの立ち入りが禁止されていたころだ。私はまだ当時残っていた初代 XEVIUS ばかりやっていた。当時は喫茶店などでもよく見かけた。今と違ってテーブル型の筐体が特徴的だった。
ゲームシステム面でも地上と対空の撃ち分け方式というのはこのゲームで確立されたもの。もっともシステムがどうこうよりも素直にできのよいゲームであった。私の世代の人間ならあまりゲームを知らないような人でも知っている。上に書いた GRADIUS や DARIUS より知名度は高いだろう。
しかし、そんなゲームではあったがシステムに拡張性がなく、グラフィックですら一作目でイメージが固まってしまったため容易に変えることができなくなり、続編を作ることは難しいと思われた。 SuperXEVIUSガンプの謎 と MSXのファードラウトサーガ はそこを逆手にとり、ストーリーに深みを増した上でそのストーリーにそったシステムを追加し、よくまとまった良作にしあがっている。ファードラウトサーガの方は数回しか遊んでいないのでよくわからないが、ガンプの謎の方はSTGに賛否両論あったのだがなぞ解きの要素が加わっている。この世界観とストーリーからすればこのシステムはあっていると思うのだがどうだろうか?友軍機によるパワーアップアイテムのサポートなども実に XEVIUS らしい演出だった。
また、XEVIUS のメカにはポリゴンがよく似合う。 SolValou と XEVIUS3D G はフルポリゴンで表現された XEVIUS である。特に SolValouは唯一のコックピット視点のゲームで、目の前に展開される情景は XEVIUS の世界を本当に飛んでいるかのように感じるができる。特に家庭用に移植してほしい一作である。 3D G は私の好きなハーフトップビューのSTGである。ほとんど同じ時期にRayStorm が存在するため影はうすくなってしまったが、結構いろいろな人がやっていた印象がある。やはり XEVIUS は XEVIUS であり、それ以外の何物にもなれないところがネックになってしまっているようだ。XEVIUS にはポリゴンは似合うがテクスチャは似合わない。
それでもゲームの歴史において伝説とまで言われた作品である。新作が出ればそれなりに遊ぶだろうし、新しいハードが出れば移植もされるだろう。そんなときでも「こんなの XEVIUS じゃない」というものではなく「ああ、やっぱりこれが XEVIUS だな」と思えるような作品であって欲しいと思う。1998/5/28
19シリーズ
1942(AC)(FC),
1943(AC), 1943改(AC),
1941(AC), 19XX(AC)
カプコンによる第二次世界大戦を舞台にしたSTG。実在や架空、そして計画倒れになった兵器がところせましと飛び回る。とくに船好きの私にとっては 1943 は止まらなかった。提督の決断 では死ぬほどお世話になった連合艦隊を次々沈めていくのは気が引けるが、立場が違うのだからしょうがない。船のデザインも実際のものにそっていて感動した記憶がある。
特に 1942 と 1943 ではラスボスにカリスマ的な魅力が存在する。1942では計画倒れに終わったB29を超える爆撃機「富嶽」が相手で死ぬほど固いことは結構有名。1943 の方のラスボスはかの戦艦「大和」なのだが、実際の「大和」を知っている人は知っていると思うが、この船は艦橋の周囲に鬼のように対空砲台がとりつけてある。それらが全て再現されており皆が皆弾を撃ってくるのだ。基本的にへぼへぼの腕しか持たない私はとてもそこまでたどり着くことはできないのだが、一目見て唖然とした記憶がある。
1941 は一転してドイツ戦線。寮機がモスキートというのも渋くてグッド。とかいいつつあまりこれはやっていない。ゲーム性が結構変ってしまったのであまりつ「いていけなくなってしまったのだ。19XX になると完全に敵が架空兵器になる。自機選択に「震電」が加わったのはちょっとミーハーな気がしないでもないがゲームとしては非常にバランスがよく、ステージ展開も多彩でよくまとまっている。しかしやっぱり実際の兵器がでてこなくなってしまったのは辛いかもしれない。全体的に自機が大きくなり、プレイが大味になってしまったこともあまりやらなくなってしまった原因の一つ。
結論を言うとこのシリーズで一番好きなのは 1943 になる。どうやらPSに移植されるらしいので結構楽しみにしている。1998/5/28
Fantasy Zone(AC)(FC)(PCE) (SS)
XEVIUS や StarForce などが全盛の時代に現れた異色なSTG。それがこの FantazyZone である。異色といっても別に気持ち悪いとかそういう意味ではない。ポップでかわいいキャラクターは当時のSTGにとってはとても珍しいことであった。ではその部分でプレイヤーに媚びているのかと思うとそうではない。確固とした世界観と世界設定があり、ストーリーが確立されている。今思うとSTGのストーリーとして経済不況を持ってくるあたりの先見性も注目すべき点だろう。
システム面でも他のSTGとは一風違うものになっている。STGであるにもかかわらず左右任意スクロールの構成。この構成は他には Mr.HERIの大冒険 位しか思い浮かばない。海底大戦争 ともちょっと違う。そしてお金を集めてアイテムを買うことによってパワーアップするパワーアップシステム。自機のエクステンドさえ買い物で行う。このシステムは GRADIUS のゲージ式とはまた変った意味で広く応用されている。
このゲームで特に印象に残っているものにエンディングの曲がある。少しネタをばらしてしまうとこのゲームのラスボスは主人公の父親が悪霊に操られているものなのだが、正気に戻って父親の目に涙が光り、そしてエンディングへと続く演出は当時としてはぴか一だった。背景の設定を知っていれば知っているほどこういう場面でのめり込むことができる。
ゲーム全体で見るとボスキャラが非常にユニークで、個性あふれる攻撃をしてくる。それぞれに固有の特別な攻略法が存在した。ボスキャラの存在無しにこのゲームは語れない。そして、ボスキャラもそうなのだが、世界観が統一された上でしっかりとゲームが作られているのでその世界にどっぷりはまることができる。
このゲームは実にさまざまなハードに移植されていることも特徴だ。とくに家庭用のシェアを任天堂とSEGAが争い、そこにNECが参入してきた時期に、それらのどのハードでも遊べたゲームを私は他に知らない。これだけでもこのゲームの人気はわかるはずだ。このゲームは一般の人にもお勧めできる名作だ。移植ハードがSSというのがちょっときついかもしれないが、機会があれば触れてみて欲しいとおもう。1998/5/28